移民と現代フランス フランスは「住めば都か」

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 集英社新書『移民と現代フランス』(2003年)を読んでみる。
 現に存在する「差別構造」に対する、移民者からの異議申し立て。インタビュー満載で現地住人のそのリアルな感じが伝わります。特に求人広告のところはびびります。
 著者も書いている通り、ルポ形式なので学術的な議論は(ほとんど)ありません。なので「平等」「政教分離」の概念の各国比較とかは無し。「フランス革命」「同化」「ネイション」の議論も(ほとんど)無し。その辺りが物足りない感じもしますが、インタビュー集と割り切って読んだ方がよさそうな感じ。
 結局は「国民国家」の問題に収束していきそう。国民国家内部の差異にどう対応するかしないのか。
参考:Yahoo!ニュース - フランス