リベラル 対 デモクラット

 千葉眞『ラディカル・デモクラシーの地平』(新評論、1995年)を読む。
 内容については、著者も翻訳に参加しているシャンタル・ムフの『政治的なるものの再興』(1998)と重複部分が多いような……。*1
 最大の見所は、法哲学者・井上達夫*2の「現代日本の屈指のリベラリズム論」との対話(対決)でしょう。民主主義と自由主義リベラリズム)はしばしば相容れずに相互批判するわけですが、千葉氏が民主主義側、井上氏が自由主義側という位置づけです。もう、燃え燃え。いやほんと。
 私自身はデモクラットに近い立場であると思っておりますが、まだ勉強中の身なのでもっと文献を読まなくちゃ、とひたすらそればかり思ってます。

*1:本書の方が先に国内で刊行されたという事情もあるのです。

*2:余談ですが、井上氏の「弟子」の方が私の恩師の一人です。