「キリスト教は邪教です! 現代語訳『アンチクリスト』」 ニーチェ(著)

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 ステキな本を発見。やばい、欲しい!

目次


訳者から――本来の神の姿をゆがめたキリスト教


はじめに


第一章 「神様」ってそういうことだったのか


「悪」とは何か?
進歩主義」は間違った思い込み
「原罪」にダマされた哲学者たち
キリスト教は「同情」の宗教
平気でウソをつく人たち
間違いだらけのカントの哲学
真理とは「思い込み」にすぎない
ホンモノの神様、ニセモノの神様
神は二つの顔を持っている


第二章 キリスト教が世界をダメにする


仏教の素晴らしいところ
多様な文化を認めないキリスト教
真理と「真理であるという信仰」
キリスト教ユダヤ民族の関係
「気持ちいいこと」は後ろめたい?
『聖書』が変えたイスラエルの歴史
エスは単なるアナーキスト
キリスト教は「引きこもり」


第三章 キリスト教はイエスの教えにあらず


「それそのもの」を見ないこととは
エスを論理的に否定できぬ理由
エスキリスト教は無関係
キリスト教の「バカの壁
教会の「自虐史観」を笑う
見ザル・聞カザル・言ワザル
弟子がゆがめたイエス
エスの死を利用したパウロ
「世界の中心で愛を叫ぶ」おごり


第四章 戦争を生み出す『新約聖書


教会は「道徳」で人を支配する
オカルト本『新約聖書』の暴言集
『聖書』にでてくる「まともな人」
科学はキリスト教の最大の敵
キリスト教が戦争を招く理由
科学は「原因と結果」である
真理は「人間が闘いとるべきもの」
民主主義なんていらない
ウソばっかりで二〇〇〇年


第五章 敵はキリスト教なり


信仰とは自分自身を見失うこと
「ウソ」の構造
キリスト教は女性をバカにしている
法律は人間が作ったものではない
平等主義は「悪魔の思想」
キリスト教が破壊したローマ帝国
イスラムにバカにされるのは当然
十字軍は海賊
ルネサンスは反キリスト教運動


おわりに 被告・キリスト教への最終判決文


解説――既存の価値体系であるキリスト教を徹底批判 松原隆一郎

 目次だけでもネタ満載。カスタマーレビューも賛否に真っ二つの模様。
 まあ実際読むならちくま学芸文庫版を買うでしょうけど。←全集しかない?
(追記:永井均『これがニーチェだ』によれば、上の原佑訳の全集は「訳がよくない」らしく、読むなら西尾幹二訳の白水社版がお薦めだそうだ。参考。)
 両者の比較がこちらのページでやられてた。

 適菜訳
 「はじめに自己紹介をいたします。
 私はいってみれば、北極に住んでいるのです。つまり、世間に対して非常に大きな距離をとっている。本当の幸せは実はこっちにあるということに私は気がついてしまったからです。」
 原訳
 「−−私たちおたがいの顔を見つめあってみよ。私たちは極北の民である−−私たちがどれほど世を離れて生活しているかを、私たちは十分に承知している。「陸路によっても海路によっても汝は極北の民にいたる道をみいだすことなからん」、このことをピンダロスは私たちについて知っていたのである。北方の、氷の、死のかなたに−−私たちの生が、私たちの幸福がある・・・私たちは幸福を発見してしまった、私たちは道を知っている、私たちはたっぷり数千年もまよいぬいた迷路からの出口を見出した。」

 北極て。