「レクイエム」アントニオ・タブッキ

人に勧められて読む。
いい、すごくいい。
静謐な、夜の空に奏でられるピアノの旋律のような一作。
プロットよりもメロディ。
センス・オブ・ワンダーよりもやすらぎ。
イタリア人作家が、わざわざポルトガル語で書かざるをえなかった作品だが、残念ながら僕は語学に明るくない。この意図と効果を理解するにはポルトガル語に慣れ親しまないと無理だろう。
ただ、本来ならラテン語で書かれるべきだった、と言っているので、なんとなくの雰囲気はわかる。
とても短い小説。
http://homepage3.nifty.com/syosei/books/modern/tabucchi.html
「供述によるとペレイラは……」にも興味がわいてきた。